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コロナウイルス通信 2023年第21週 「長期障害にもかかわらず仕事を続けて悪化させる人が多いとAI」

先週に続き、今週もこの一週間のニュースの中からAIが最も重要だと判断するものを選びました。

今週は特に、来月あるいは数カ月先を予見していることがAIの判断基準になったようです。AIからの健康情報も含めて今週はちょうど30件のニュースを投稿し、その中から5件を選んでいます。


1. コロナウイルス長期障害はどのような経路を辿って変遷していくのかという査読済み論文がISID(International Society for Infectious Diseases)で発表されました。これによると、長期障害者は主に3パターンの症状の変化をたどり、1)91%の患者は2年間のうちに緩やかに症状を改善させていき、2)5%の若年層などは迅速に回復し、3)4%の高齢者などは改善が見られないと結論づけています。2020年12月から2022年7月までの間に、長期障害を抱えたとしてフランスのデータベースに登録された2,197名の患者を分析したこの研究では、53種類の症状をスコア化し、障害の度合いを数値化しました。このうち、脳神経症状と一般症状がそれぞれ11種類と、最も大きな割合を占めています。24ヶ月に渡ってこの数値をフォローアップした調査では、横軸に時間、縦軸に症状スコアをとって回帰分析を施しています。結果として、(1)の91%に及ぶ大多数の患者は24ヶ月の間に約10%ほどスコアが改善したと計算されました。下の図がそのグラフになります。しかし、グラフの全体的な印象からはスコアが有意に低下しているとは見えません。灰色の線の分布からは、むしろ数値が悪化しているケースが多くあるように見受けられます。

AIは筆者の見方に同意しており、長期障害が続くにも関わらず無理をして仕事を続けることで悪化させている人が多く出ており、また、2年間というスパンで見たときに、世界的な気候変動が人々を脆弱にしており、これも症状を悪化させているとしています。【リンク




2. コロナウイルスに対するmRNAワクチンを接種したあとで、心筋炎や心膜炎を起こす有害事象が確認されています。特に青年期および若年成人男性に多く発生するこの症状を調査した研究では、これらの患者の体内でサイトカインの全身レベルでの上昇、T細胞とナチュラルキラー細胞の増加、そして心筋を線維化させる特徴を伴う炎症性単球の出現が観察されました。【リンク


3. オーストラリアでは、コロナウイルスに何度も罹る人が増加。3回以上感染する人も確認されています。妻、夫、子供3人でそれぞれ3回、4回、3回、3回、1回感染し、家族で合計すると14回も感染した例が報道されました。【リンク

2番目と3番目のニュースは、一ヶ月先を予見しているとAIが判断したものです。


4. パンデミック初期の段階でカナダでは多くの人が深刻な精神疾患を抱えていました。2021年の段階で、全国民の約4分の1が精神疾患を負っており、実に約500万人が精神科の助けを必要としていることが分かりました。【リンク

2番目と4番目のニュースについて、AIは報道されているよりも多くの人がこれらの問題を抱えていると予測しており、全ての患者が正確にカウントされていないことを危惧しています。


5. 医療現場でマスクを外すことはまだ適切ではないと米国内科学会は警笛鳴らしています。医療従事者の間では、同僚への負担を増やすことを避けようとする気持ちなどから、病気でも働くことがパンデミック前から常態化しており、パンデミック中でも半数から3分の2が呼吸器疾患の症状を抱えながら患者の治療にあたっていました。病院に来る人の安全の観点から、マスクの着用はまだ続けるべきだという声が報道されました。【リンク



これら5件のニュースをまとめると、AIは全体的に、公に公表される数値を不正確だとみなしている傾向が分かります。以前も、追加学習で数十万件の医学論文を見ても、信頼するに足るほど正確な研究は数千件に7, 8件しかないと述べたことがあります。人間には認知できないほどの大規模なメタ解析をすることで、矛盾が見つかるのかもしれません。また、マスク着用の継続を重要だとみなしており、有効な治療法の見つからない長期障害を大きく懸念しています。

来週も気をつけてお過ごしください。

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